音楽愛日記
演奏とは総合力
ある音大生がある活躍中のピアニストに、
「なぜそんなに弾けるのですか?」
との質問に、
「やるべき事をやっているから」
との答えがかえってきたのだそう。
やるべき事とは、
『テクニック的に誰もがやる一般的内容』
を着実に…との事らしいが、 私が思うにこの、 『やるべき事』の内容こそが、弾ける人とそうでない人で異なると思う。
みんな安易に目先のテクニックばかりに着目しがち だけど、そんなものはほんの一部にすぎず、ソルフェや音楽理論等多方向からの総合力を占める割合の方が大きい、と師匠を見ていて思う。
この世界であたり前となっている定説ですがw
当然のこと
番組を見ていて、
ミス・ユニバース・ジャパンへの道はもちろん厳しいなとは思ったけど、
この音楽の道も厳しいよ。
どんな分野だってそれなりのモノを掴もうとしたら厳しいに決まってるじゃん。
要はその厳しさをどう捉えるか、なのよ。
「苦」と捉えるか「充実」と捉えるかで道の開け方も変わるしね。
音楽はロジック
「あなたテクニックもないのに感情ばかり込めたってダメなのよ!」
大学時代に叱咤され傷ついた過去。
でもこの叱咤、今となってはあながちダメではないと思った。
テクニック=指の高速回転、のみならず、感情表現も歌わせ方も全てテクニック。
そこで必要なのがアナリーゼとなってくる。
音楽は魔法じゃなく科学です。
感情や叙情声性を表現するためには、ロジックが必要なのです。
例えば、
短2度だから繊細、その為に指を寝かせて使おうとか、
減七だから苦しみを表現、だから叫びにしようとか、
短調から長調へ、でも高音につき天からの一筋の光をイメージして硬質かつ控えめな音作りの為に指先を少し硬めに使おうとか。
これほんの一例ですが…
ロシアン奏法

ごく最近出版されたロシアピアニズムのの本を読んでいて、私の中に潜んでいた往年の懸案がゾクゾクと解決されてきています。
やっぱりね、って感じで!\(^o^)/
これ、実は気になっている矢先に師匠Y氏から「斜め読み程度で」のコメント付きで薦められたモノでもあるから、ある意味安心して読めた(笑)
なぜなら世には紛い物も百万と出回っているからね…
確信を得たことは、
・世には「ロシアン奏法」なるモノは存在しないこと
・渡露(たとえモスクワ音楽院であっても)しても、奏法に関しては「企業秘密」みたいなもんで教えてはもらえないこと(!)
結局「ロシアン奏法」なるモノは日本人の造語で、勝手に独り歩きしてる、ってこと。
この2項目が、やっぱりね、ほらね!て(笑)
私自身でうすうす感じていた事が確信となるのは、なんか自分に自信がもてるなぁ!(笑)
だから、Y氏の「奏法なんてみんな違うんだから」がどんなに誠実みのある発言か…
そしてY氏の奏法の体感を、私に必死に口頭説明として口伝え下さる誠実さといったら…!
もう感謝しかありません…
もちろん私の熱意を理解して下さってるからこそであって、他のお弟子さんのレッスン風景でそのような場面に出くわした事はいまだ皆無。
だって、私はY氏の「奏法研究者」だから!(笑)
姿勢vol.2
この日記の一つ前で姿勢の事に少し触れましたが、
やはり姿勢は「最も大事」と言っても過言じゃないですね。
どんなに小手先のテクニックを正しくやったとしても、姿勢によって全てが活かされるどころか無意味なものとなってしまう事を、今さらながら実感。
ピアノからの距離や高さ、ものすごく重要です!
世に「アレクサンダーテクニーク」等があり、それを売りにしているピアノ教師もいらっしゃるようですが、アレクサンダーテクニークを学ぶ事が目的ではないのです。
目的を見失って身体の使い方云々にこだわり始めたら本末転倒。
ちなみに私はアレクサンダーテクニークは本で読んだ程度と1度の講習を受けた程度でほぼ皆無ですが、
重要な事は頭が座骨に乗っていることだと思います。
それにより、ラクの弾けたり正しいテクニックが身につき活かされるのです。