音楽愛日記
室内楽やオーケストラ
ピアノの人はどうしても室内楽やオケから遠のいてしまいがち…私も過去はそうでした。
でもね、ソナタやソナチネ等はオーケストラや室内楽をイメージして書かれているのですよ…
だからこそ室内楽やオケに触れてないと弾けっこありません。
例えば、ここのバスはファゴットでクラリネットとオーボエと共にハーモニーを成していて、そこにフルートが乗っかって…
とか
おっ、バスが抜けた(休符)、あ、楽器2本だけの掛け合いだ…!
とかね。そうやってイメージしながら音を紡いでいくのです(^^;
私も若い頃は、ただ書かれた音符を弾くだけだったけど…だから下手くそだったのよ。
室内楽やオケを聴きながらいつもふと思うこと。
それは、分解して聴いている自分…(^^;
ちょっと話は反れるけれど、私ケーキでもサンドイッチでも分解して食べる変な癖があるのよね…全体をお口に頬張ってそのハーモニーを楽しむって事をあんまりしない(笑)、要はハーモニーを味わうというより、一つ一つの素材を確め楽しんでる感じ(笑)
そんなん層に仕立てた意味ないやん!て(笑)
べつに職業病でもなんでもないと思うけど…
話戻して、音楽はそれじゃいけないと思うんだよね。もちろんそれぞれの楽器の掛け合いも大事だし、いかに美しいハーモニーをつくるか、てのも重要。さらにどこの声部をどのくらいのバランスで出すか、とか様々に意識をバランスよく向けなきゃいけない。
でも3声以上やトゥッティになると、もう脳が混乱し、分解して聴く事はよほど意識しないとムリ状態。だからハーモニーで聴かざるを得なくなってくるし、自然にそれを楽しんでいる自分がいる。だからよしとする(笑)
何を言いたいかって、
ピアノはひとりオケを楽しめるスゴい楽器だよ、
それらをイメージして音色等をつくると良い演奏になるよ、
その為には室内楽やオケに普段から触れてないと出来ないよ、
てこと(^^♪
されど指使い その②
きのう書いた「されど指使い」にもう少し付けたしたくて…
だって、師匠の弾く猛スピードの手をボ~ッと見てたとしたら、その指使いに気づかなかった、ってことよ…!恐ろしい((((;゜Д゜)))
しかも私が声に挙げても師は
「別になんだってよくない!?」
て具合でしょ…師にとって当たり前の事でも、私にとっては目から鱗なの。しかも今回のそんな重要な指使い…!
そういえば、ピアニストであり世界的ジストニア研究者でもある古屋晋一先生が講座で、重要な事を仰られたのを思い出しましたよ!↓↓↓
【個性を生み出すもの】
1.楽譜の解釈
2.感性
3.指使い
4.身体の使い方
ピアノ教師陣は、1や4はわりと講座等で勉強されてる人が多いと見受けますが、指使いはそこまで重要視されてる方は少ないように思うなぁ…
実際、私もY氏に師事してなかったら「え?指使いがなんで個性を生み出すの!?」と理解に苦しむと思います。
無駄のない効率的な指使いの思案は、美しい音楽と弾き易さ、無駄のない効率的な動きによる体力温存の為にかなり重要です。師は常に重要視されていますし、師いわく「練習なんて指使いを決める為にやってるようなもんだよ」とまで…!
しかし、
「常にそれらのバランスをとりつつ、どの視点も見失ってはいけない、一点集中はダメ、意識をまんべんなく」
とおっしゃります。
そう、まずは最も重要な「耳」をしっかり使ったうえでこの4項目…てことです。
あー音楽をつくるとは本当にたいへん!難しい!
だけどそこに「美学」があるのもたしか!!
ガンバろ…!
されど指使い その①
昨日のレッスン。
持っていった新曲「ベトソナ」冒頭のスピード感を要する左アルペジオ…
自分なりにどう練習してもどう弾いてもミス多発…
一体どうしたものか。
単に自分の能力不足のか、それとも基礎の修練がまだまだ足りないのか?
先生の前ではそれがより顕著に現れてしまった。
「それ続けたい!?」
6小節で止められ、全面否定の呆れ果てた言葉に聞こえる。
自分が否定的感情を持っているからなおさら…!
少しマシにはなったもののどう練習してもそこからの進展がないとの旨を伝え、
「せんせい弾いて…」
(Y氏いつもの如く鮮やかに弾ききる。
アラブレーベ2小節分その間、左の音数24コをものの2秒で、笑)
「あれ!?先生、ちょ、ちょっと待って!ウっソ!」
指使いが違う…!
猛スピードで弾く先生の手の、指使いが自分と違う!
ヘンレ版の指使い、しかも十中八九ふつーみんなその指使いで弾くであろう当たり前だと思っていた常識的指使いと、違う!
師「別になんだってよくない!?その方が弾きやすいでしょ…」
とか仰りながらも、書いてある指使いは邪悪だと。
(じゃどーでもいいことないじゃん!!超重要じゃん!)
もう事件に等しいよ、これ(笑)
いやぁね、なんでもパラパラ簡単そうに弾くのでも有名なこのピアニストY氏のノウハウの中に
【指使い】
てのがあって、その指使いを伝授いただき、そしてこのY氏に師事してそろそろ5年の今となっては、私にも無駄のない効率的な良い指使いを自分で見出だせるようになってきたと思っていただけに、今日は衝撃的だった!
持ち帰ってきて早速その指使い。
…弾ける!
たかが指使い、されど指使い。
ちなみに「常識」「固定観念」「先入観」「既成概念」これらは百害あって一利なし。
ほんと邪魔。
日々の練習曲
日々の練習曲は曲数がありすぎて書き出さないと忘れてしまう…
それにしても上記写真のリストアップは難易度に幅がありすぎてワロタ。
この中の10-2と25-8(ショパンエチュード)は練習してもちっとも弾けるようにならない。
と思ったらY氏いわく、
「弾けるとは思わないけど、ショック療法で与えた」
…ショック療法(笑)
ふん!
悔しいからいつか絶対弾けるようになったるで~!
と心に誓い、しばらくお休みしてたのを最近また復活。
ほよよ?
なんか前よりちっと弾ける…!
っぽいよ♪
お手上げ状態だったけど、少し兆しが見えてきたような…(^^)
ちなみにこの10-2はピアニスト泣かせの曲でほぼほぼピアニストのみなさま方嫌がっております。
かの横山幸夫氏も「できるなら避けたい曲。でもショパンエチュード全曲演奏会でこれだけ弾かないわけにもいかないから嫌々やるしかない」と。
師事のY氏もショパンエチュード全曲演奏会を実施された方。でも「僕これ苦手なんだよね」と。
んーなこと言われたら絶対弾けるようになりたい!と負けず嫌いの性格に火がつくんだよね…
でもこれコンクールで弾いてるのを見かけるけど、みなさん美しいとは言えない。
やっぱりY氏や外国人ヴィルトゥオーゾのように、芸術作品としての美しさがないとね。ただエチュード的な演奏はダメ。
センスや歌い方はもちろん必要だけど、やっぱりそれも土台となる基礎あってのこと。…
プロピアニストの基礎、大事です!!
音大時代の恩師コンサート
今年もまた届きました。
毎年ありがとうございますm(__)m
ただ、このコンサートに行くとご年輩の親戚関係がチラホラなのも確かなのです(^^;
理由は下記からお察しを…
音大時代の恩師、吉岡千賀子先生とはたいへん有り難いことにたいそうなご縁に導かれており、私がいちピアノ教師として成長するための神様のご計画を感じずにはいられません。
独身時代の数年間は年賀状のみで細々と繋がって下さっていた先生ですが、私が結婚する時になってなななんと結婚相手の母親の妹と幼なじみで大の仲良しというじゃありませんか…!
「世の中、狭いわね」
の言葉と共にその後のご縁が太くなったのは言うまでもなく有り難いことでした。
このようにご招待券を毎年のように送って下さったり、また当時F.ジストニアを患い弾けなくて思い悩む私に、ピティナ会員になり勉強する事をお勧め下さったのも先生でした。
当時どん底だった私にとって「ピアノ教師として今、自分に出来ること」を精一杯やる…それが生きる唯一の糧でした。
これがあっての今の自分であることはいうまでもなく、とても感慨深いことです。
先生は私の母と同い年、70代も後半です(先生と母、猫好きどうしで当時盛り上がってました、笑)
このお歳でのコンサート開催はもちろんのこと、先生の弟子へのお心遣いやご共演者へのお心配りは、私が一生かけてでも見習いたい人としてのお手本なのです。