新境地
52年生きてきてふと気がつくと、私は他の人たちといろいろ随分違ってる。でもどんな事も本格的な事を知らないと気が済まなかった。その代表格はお菓子作り。小学生時代から本格的な事が書かれた分厚いお菓子作りの本を片手に、手持ちのない道具や材料は自分で工夫して補ってきた。
料理もそう。料理研究家やプロの料理人が使う道具を持たないと気が済まなかったし、本格的な行程も見ないと気が済まず、それらを知って自分が思う行程(簡単おいしいヘルシー)にアレンジし、誇れる物となってる。
だからピアノもそうなはずだと今、気がついた。
プロが持つ名器を手に入れプロ使用の奏法を学び(ただそれは学んだからといって容易く出来るものでもなく)、理想形は概ね分かった!
そしたら、その理想形を知ったうえで自分の身体に合わせたアレンジが重要であることを最近は強く感じる。みんなそれぞれ身体の大きさも骨格も筋肉量も筋肉の質も、全て違うのだから。
そういえばピアニスト師匠も基本奏法は根底にはあれ、テクニックは完全オーダーメイドと言っていた。
得意な唯一無二のお菓子作りや料理のように、ピアノもその理想が分かった上で方程式どおりではなく、工夫し向き合う中で「唯一無二の何かいい物」が生み出せたら、それが自分の求む物なのかもしれないと。
生徒への指導も全くもって同じ、との新境地に。